2013年7月7日日曜日

2013 その13 ゴール~自宅 53.8km そして幻覚

30分も寝たのでしょうか。
無料入浴券でシャワーでも浴びようと思っていましたが、汗が引いたので家に帰ることに。早く帰って布団で寝たい。

滝川道の駅で昼食。マーボードーフ定食で口の中を火傷。ここの中華はどれもおいしそう。

自宅着。左ひざのアイシング。そのまま布団にもぐります。
夕方、目覚め、トイレに。ここで生まれて初めて幻覚を見ます。
グレーの部分すべてが↓
便座に座ってボーッとドアノブを見ていると。ドアノブがスーッと下に落ちていきます。何度見ても滑るように下へ移動。でも場所は変わっていないのです。上に戻る瞬間を見ることは出来ません。(そんな馬鹿な)。試しに手でドアノブを押さえてみます。それでもドアノブは下へスライドします。手は動いていないのに。これは面白い。頭を振ったりトイレに入りなおしたりしてみましたが、ドアノブはやっぱり動きます。

どうも頭がやられたようです。第8CPでは「お汁粉」というつもりが「豚汁」と言ってしまったし。何となくはっきりしません。この後ビールを買いに行ったのですが、自動車でバックするのが怖かった。わけがわからなくなるのです。脳の情報処理が正しく行われていない感じ。

翌日はもう何ともありませんでした。体重変化なし。体脂肪率が3%下がって20%に。久々です。いつもは23~24%。身体の痛みはひどく残っています。歩くのは何とかなりますが階段の昇り降りには明らかに支障があります。椅子に座っていると腰ににぶい痛みのようなものが。何日かそんな状態が続き、最後まで残ったのは、歩いていると時々足ウラのスジがピリッとするやつ。

一週間後、近所にウォーキング。相変わらず左ひざの不安定感はあります。少しイレギュラーな歩き方をすると関節がずれて痛みます(実際はずれていないと思います)。

さて、来年はどうしましょう。大会中はもう出ないって決めていましたが、結局は息子次第だと思います。息子が出るならまた歩いてみたい。出ないならサポーターかな。

2013 その12 CP9~ゴール 4.8km

第9CPを過ぎてしばらくしてバイパスをそれ、ゴールのふれあいの里に向かいます。
バイパスは道が広く、車も多いので風が吹いていましたが、この住宅街の道は風がありません。
日射病か熱射病かわかりませんが頭がクラクラします。路肩に座って休むと思わず眠りそうになっています。そんなに眠くはないのですが。もしかして気を失いそうになっているとか?

歩き始めると私と同じように路肩で具合悪そうにしている青年が。顔が赤く辛そうです。

何だか自分があまり汗をかいていないことに気がつきます。胃が痛くなるくらい水分は取っているのに。

国道を横切る横断歩道の手前で信号3回分の休憩。商店が作り出す日陰が気持ちいい。気を失わないように・・・・。

もうすぐゴールですが、熱い。身の危険を感じ、自動販売機をさがしミネラルウォーターを購入。頭にかけます。気持ちいい。部活の練習中頭から水をかぶったことを思い出します(あの頃は練習中に水を飲んではいけなかった)。

とぼとぼ、下を見ながら歩きます。沢山追い抜かされます。
もうこの場で寝転がりたい。歩きたくない。
後ろで「担保権うんぬん」と話されていた年配のお二人に追い越され
「どっか痛いのか?」と声をかけられます。
「ヒザとか足ウラとか」
「ああ、オレと同じだ」
でもペースは全然違います。ずっと早い。

ようやくVブリッジに。妻に「はしわたってる」とメール。10時38分。漢字変換もめんどくさい。
去年のゴールは雨のため、ゴールで待っている人も少なく感じましたが、今年は盛大な拍手で迎えられ照れくさい。

午前11時少し前? 無事にゴール。ICタグを返却。記念撮影。



もう、スマホで写真を撮ることも忘れ、妻と息子に「どこか寝られるところは?」と聞き、涼しい場所を探した末に建物の陰で全てを放り出して眠ります。やっと、終わったー。

2013 その11 CP8~CP9 8.6km

パラダイス 第8CP
第8CPはいつもどおりの賑わい。大歓迎で飲みもの食べ物も豊富。それほど空腹ではありませんが、やっぱりここのお汁粉は食べなければ。

「(お汁粉下さい)」とサポーターの方にお願いして少しすると、出てきたのは豚汁。???「あっ」そういえば「豚汁下さい」って言ってたかも・・・・。頭の働きがやや鈍っているようです。たぶんサポーターの方の間違いではありません。
豚汁をおいしくいただきます。塩味がいい。さて、お汁粉がお腹に入るだろうか。そこで
「お汁粉、少し下さい」とお願いしてみます。すると「お汁粉スコシ」→「はい、お汁粉スコシ」と注文を受けてくれました。良かったこ、のぐらいなら食べられます。おいしかった!
お汁粉スコシ
ピーベリーのコーヒーをいただきたかったのですが、胃の調子が悪く断念。出発します。

去年は第8CPから体調が復活したのですが、今年は逆でした。左ひざの痛みでペースダウンです。私は信号以外での休憩はしないほうなのですが、時間に余裕があると思ったせいか、何回か休んでヒザ、股関節、アキレス腱の屈伸をします。でもその度に調子が悪くなっていくようです。足ウラも痛くなってきました。足指の運動を何度もします。

直線道路をひたすら歩いていると、途中、住民の方から大会のことを2回たずねられました。ふいに立ち止まるとのは辛いのですが、働かない頭であえぎあえぎ答えます。
「毎年やってるよね」
地域でも認知度が高いことがわかります。きっと自分でも歩いてみたいという気持ちがあるのではないでしょうか。

今大会の選手について記憶に残ったこと。
○ツエを使っている方が多くなった。普通のツエも、ノルディックウォークのポールも。
○「鞄のいたがき」さんの選手や応援の方をよく見かけた。この朝の国道でもおそらく職場の方が選手の方を励ましに来ていました。
○仮装の選手が私の記憶ではお二方。日本兵とスーツ姿のアフロヘアー。特にアフロの方はあの靴で100kmなんて考えられません。凄いの一言。しかも暑いはずです。

妻と息子が私の応援に。下の写真は妻が撮影した私の姿。O脚なのが遠くからでもわかる。

アフロの人、がんばれー!
日差しが強くなってきた。第9CPはパス。時刻不明。9時半位?

2013 その10 CP7~CP8 7.1km

第7CP ハウスヤルビ奈井江
第7CPでベンチに座り、これからの暑さに備え、着替えます。
昨日の昼、滝川の「生鮮おろし」で購入した「助六寿司」を食べます。悪くなっていないかな・・・。
ちなみに「助六寿司」の語源は歌舞伎から。助六の愛人「揚巻」に由来するのだそうです。油揚げとのり巻きが入っているからですね。

時速4kmぐらいのペースで歩いているでしょうか。左ひざは痛いことは痛いのですがそれほど気になりません。ただ股関節のこわばりのせいか、スピードを上げることは出来ません。

国道の右側の歩道を選びましたが、こちらは道が悪い。でこぼこが多く歩きにくい。砂川の町に入るとさらに歩道が右側に大きく傾斜。国道の雨水を商店のフチに設けられた排水路に流すようになっています。これがかなりの傾斜なのです。車椅子なんかは通行できない。ヒザが再び辛くなってきました。

砂川駅への交差点まで来ました。第8CPに寄るかどうかを判断しなければなりません。時間的にはやや微妙ですが、30分くらいなら大丈夫と判断し、駅方面に曲がります。すっかりおなじみのエレベーターで2階に上がり、線路を渡って、エレベーターで1階に下りる、パラダイスへの道。

午前6時58分 第8CP 到着

2013年7月6日土曜日

2013 その9 CP6~CP7 6.5km

第6CP。実際はもっと暗い。カメラが明るさ調整してしまった。
第6CPはパスします。理由は三つ。結構人がいること。立ち止まりたくなかったこと。それから次の第7CPが近いことです。あと6.5km。

ヒザの痛みのせいか、眠気は全くありません。そして明るくなってくると元気が湧いてきます。他の参加者も同じようなことを言っていました。夜明け効果です。

この区間、まあ、特に変わったこともなく、やっぱりただ歩くだけ。そういう大会なんです。

妻と息子からの追い出し効果で、何とかここまで歩いてくることができました。自分が限界だと思っていたあの瞬間は何だったんでしょう。限界はあるんでしょうが、自分にはわからないものなんですね。そういえば・・・第2CPから第3CPへ歩いている途中、スマホからフェイスブックに投稿している最中だけ、ヒザの痛みが消えていました。痛みも限界も精神的なところによるものが大きいのかも。スマホに麻酔効果があったりして。(だから運転中のスマホ操作は大変危険ですからやめましょう!)

自分がリタイヤしようと思ったのは、一つには息子がリタイヤしたことも大きかったようです。50km一緒に歩けるのをずいぶん自分が楽しみにしていたことを自覚しました(歩いている間は色々面倒なんですが)。息子はとても頑張りました。今年は泣かなかったし。「50km歩く」と「今年は泣かない」が息子の目標。一個は達成です。

さて、歩いている間に思いました。「もう100kmには選手としては出ないだろうな」ということ。息子もきっと来年は出ないでしょうし、私も今回くらい辛かったことはなかった。ヒザも手を尽くしましたが痛みを止めることは出来ませんでした。お守りの「痛み止め」だけはまだ使っていませんが、ただでさえ水の飲みすぎで胃がやられているので、痛み止めを飲んだらもっと痛くなりそう。

さあ、私を第4CPから追い払ってくれた妻と息子に感謝しながら

午前6時58分 第7CP到着

2013年7月4日木曜日

2013 その8 CP5~CP6 9.6km

去年は第5CPでシュークリームを食べました。今年は事前に買っておいた「森永の塩キャラメル」がなかなか美味しくて、ウォーキング中は甘いものを買っていません(息子用にお餅を買いましたが車においてきました)。第5CPのローソンで水だけ購入して、マッサージのテントへ。少し人が並んでいるので、椅子に座って順番を待ちます。

男性の方にマッサージをしていただきます。
「痛いところはないですか?」
「はい」
本当はヒザが痛いのですが、なぜか言えない。近くに女性がマッサージを受けに来て同じ質問をされたところ
「足の指がマメまみれです」
マメがあまり出来ない私にとって、マメがあるのに歩き続けられる人は尊敬に値します。マメまみれの足って・・・!

マッサージを終え、サンクスカードを渡そうとタイミングを計っていましたが、すっとどこかにいってしまい、渡しそびれてしまいました。

さあ、歩くぞ。

第6CP目指して歩き始めます。この第5CPから第6CPって長いんだよなぁ。実際の距離も感覚的にも。

第4~第5CPの区間でも感じましたが、トラックが横を通るとNOxの匂いがする。身体に悪そう。しかも霧が濃く、心なしか目にしみるような気がする。酸性霧か。ここら辺は車どおりが激しく工場も多い。気休めにタオルをマスク代わりに使用します。

参加者が増えたせいか、この区間で他の選手と出会う率が今までの中で一番高いかもしれません。それはとても嬉しいことです。もう何回も言っていますが「一人で歩くのはつらいから」。

草むらへ分け入っていく男性が二人。男性はどうにかなりますが、女性はつらいのではないでしょうか。トイレがないと。水分を控えるわけにもいきませんし。男性だって「大」をもよおしたらまずいです。100kmウォーク、この区間まで来ると、小走りはできません。急ぐことが出来ないのです。

15時41分 第6CP到着 辺りが明るくなってきた。

2013年7月2日火曜日

2013 その7 CP4~CP5 8.7km

第4CPにようやくたどり着くと、温泉の玄関で妻と息子が出迎えてくれました。妻は絵を描いていたようです。

「うーん、無理かも」リタイヤするつもりだったのに「かも」に変わっています。リタイヤするとは切り出せない。
「ちょっと考える」
「えーっ。リタイヤしても寝るところないよ」
「リタイヤしたら、家に帰る」
「えーっ・・・・」

ICタグでチェックを受けます。

いつもはその後真っ直ぐビニールハウスの中で豚汁をいただくのですが、身体が熱をもっていて暑いので、身体を休めつつ、放冷。
涼しくなってきたところで豚汁とおにぎりをいただきます。参った身体には少し量が多かったかも。でも頑張って食べました。「ごちそうさま」を言って、外に出て、マッサージを受けることにします。

今年最初のマッサージをしていただいた方は年配の方でした。スタッフの方の「大丈夫ですか」の問いかけに「(大丈夫)」という仕草をして私のマッサージを始めていただきました。去年は5時間もぶっ続けでマッサージをしたそうです。ヒザは痛かったのですが、我慢してフルメニューを受けました。やっぱり、極楽です。マッサージが終わってからおずおずとサンクスカードを渡しました。裏にゼッケン番号が書いてるのを見ると「いい番号だよ」と励ましていただきました。

マッサージのテントから出ると、寒い。それに霧が出ている。車で足の手入れをすることにして駐車場に向かい、家族が待つ車にたどり着いたときには、何と身体ががたがた震えているほど。(体調異常か!)と思いましたが、車中の妻も「寒くなってきたね」と言っているので、私だけではないようです。

車の中は、シートを倒して隙間に色々なものを詰め、完全に車中泊体制。うーん、これから家に帰るというのはつらいかも。

「考え中」といいながら靴下をぬいで、足にボルダースポーツを塗りなおし、新しい靴下に履き替え、流れはウォーキング継続の流れ。でもベッド状態になったシートの上で足の手入れをしているとそのまま横になって眠れたらいいなぁって思います。持っていた息子の荷物をザックから出します。

「子どもの分まで頑張んないと。大丈夫だって」
「お父さんなら、歩ける」
文章で書くと暖かい励ましの言葉に聞こえますが、リタイヤしても私の寝るところはなく、かといって家に帰るのも車内を片付けるのが大仕事、といった状況では何となく「追い出し」の言葉に聞こえます。でも
「行くか。夜歩くの楽しいし」
といって、私は第5CPに向かうことにしました。

歩き始めてやっぱりちょっと後悔。体調はもう100kmウォークを終えたときのような状態。これからまだ半分近くあるなんて。第5CPまで行って、リタイヤしよう。
霧の中とぼとぼ歩きます。妻と息子からもらったヘッドランプを色々試します。このヘッドランプは赤い光がつきます。白い光だと目がその光に慣れてしまって、暗いところが見えなくなってしまうのですが、赤い光だと暗いところも見えるのです。赤とか白とか試しながら歩きます。このヘッドランプは前から欲しかったものなので本当に嬉しい。
何とか一つ目の橋まで来ました。結構他の選手がいます。追い抜かされたり追いついたり、それが励ましになります。

三つ目の橋を渡る頃には、歩くペースは遅いものの、何とひざの痛みがそれほど苦ではなくなってきました。もちろんツエは必要ですが。歩く気力が湧いてきたのです。やっぱり誰かと歩くっていうのは、喋らなくてもお互いに何かリンクしながら(つながりながら)、歩いているものなのですね。
そうなると鳥の声を聞く余裕も。すごく高くてきれいな声が聞こえるんですよね。まだ暗いのに。
ナイトウォーク結構好きなんです。100kmウォークのときは辛いんですけどね。

第5CP到着 時刻不明 夜中の1時頃だったろうか。